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2021-08-22 (Sun)
夏休みももう終わりですね。
今年は、完全個別対応で実施した自由研究サポート講座、たくさんの親子のみなさんが参加してくださいました。
個別対応でしたから、オリジナルのテーマにもお付き合いできましたし、また、たとえ同じテーマでやり始めても、それぞれ、出来上がりはさまざまになるのが、自由研究の面白いところです。

いろいろなお子さん方の取り組みについて、ちょっとした、予備実験や予備観察をしたり、実際に当日実験に取り組む中で、講師もとっても楽しませていただいています。
ユニークな発想とお付き合いする中で、「こんなの、初めて見たわー!面白いねえ!!」となることがしょっちゅうです。

ブドウの軸 トマト房の軸 
ブドウの房の軸の横断切片         トマトの房の軸の横断切片
(いずれも徒手切片・サフラニン染色/中学2年生) 
※とっても堅くて切片にするのが大変でしたが、美しい断面にうっとり。
 放射状の二次木部が発達していて、ココのせいであんなに堅かったのか、と、納得です。
 ブドウは師部繊維のまとまりが確認できるので、師部もよくわかります。
 トマトは道管がしっかり見えています。茎の毛も見えていますね!
茎の観察をしよう、となったときの、この材料のチョイスに脱帽。いいですねえ!

どんなところを面白がるのか、それは、本当にお子さん方や保護者の方の日常生活から出てくるもので、講師がどうこうできるものではありません。そういうところが、実験室でググーッと出てきたとき、もう、その自由研究はキラキラしはじめます。

取り組んでいるときのお子さん方の集中力、一生懸命な瞳や、わあ!と驚いて見開いた目、とってもステキです。
そして、顕微鏡を覗く子どもの後ろで「お母さんにも早く見せて!見たい見たい!」と、ソワソワしておられるお母さまのようす、これがほんっとにステキなんです。
「さようなら」と、扉を閉じた向こうで、「おもしろかったー!」というお子さまの声が聞こえると、本当に、来ていただいてよかった、と心から思います。
また、保護者の方から、「実は、あんなに楽しかったのは久しぶりです。」「実験が面白いと初めて思いました。」といった、感想やメールを頂戴すると、やってよかった、と、嬉しい気持ちになります。

今年は、リピーターのご利用もありました。ありがたいことです。
昨年はコロナで夏休みが短かったので、2年ぶり、みんな、ぐんと大きくなって、しっかりして。
前に○○の観察したね、そのとき見たことが、ちゃんと、活きているね!
学年が進むにつれて、その取り組みの中に、お子さんそれぞれの積み重ねが活きてきていることも感じました。

どんなレポートに仕上がったかな、楽しみですね。

らぼポルカの実験室は、顕微鏡でちょっと見てみたい、をサポートします。
夏休み限定でなくて、いつの時期にもフレキシブル講座でお受けしています。
親子はもちろん、大人の方だけでもご利用いただけます。
普段でも、どうぞ、お気軽にお問い合わせください。

お問合せメールフォームはこちらです。

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2021-08-09 (Mon)
コンクールシーズンでもあり、6月から8月前半には多くの方にサロンのピアノを弾いていただくことができました。
また、秋にコンサートを控えた演奏家の方々にもご利用いただいています。うれしい限りです。

湿気の多い梅雨の時期、そして、この酷暑、サロンも一日中空調をかけているわけではないので、ピアノにも負荷がかかります。
ちょっと響きが気になるところが出てきたり、何より、2台演奏の合わせには2台がピッタリと響き合うように調律されていることが大切ですから、秋を待たずに、調律することにしました。

毎回お願いしているのは、「1級ピアノ調律技能士」のベテラン調律師さん。
調律だけでなく、3本の弦がハンマーに同時に当たるように調整するなど、丁寧に整調を施して、ピアノの響きを整えてくださいます。
そして、いつも、その日の重点項目について、「ピアノの仕組みとピアノの響き」のレクチャーをしてくださいます。

今回のお話は、ハンマーが弦をたたいたあと、落ちて止まる位置、「ハンマーストップ」を揃えることについて。

ハンマーストップ調整 ハンマーストップの調節 

弦から15mmの位置に揃えます。

ハンマーストップAt  ハンマーストップBt
左から3つめのハンマーがちょっと下がっています。同じ高さで止まるように調節します。
アクションを引き出したときと、弦の下にあるときとでは止まる位置が同じではない!のだそうです。調整、大変そう!

この位置がほんの少し近い、遠い、それだけで、ハンマーのフエルトが音の振動を吸収する度合いが変わるようで、打鍵したときの音の広がりやくぐもり具合が変わってきます。
ハンマーストップが揃っていることは、どの鍵盤を打鍵しても、響きの質が揃った、統一感のある響きになる、ということにつながります。
さらに、ハンマーストップを弦に近い位置で揃えると軽やかな音色やタッチ(モーツアルトを弾きたい感じに)、弦から離れた位置に揃えると響きが広がる(ロシアものなんかを弾きたい感じに)、といった、違いが生じるのだそうです。

弦をたたいたあと、落ちてくるハンマーを受け止めるのは「バックチェック」という部品です。

バックチェックAt バックチェックDt 
打鍵するとハンマーが上がって、すぐに落ちてくる。黄色いバックチェックが受け止める。

この、バックチェックがハンマーを受け止めるときの、「コツッ」という感触が、鍵盤の上の指に伝わってくるのです。
ハンマーストップが揃っていないと、この感触が返ってくるタイミングが、鍵盤によって異なる、ということになってしまいます。それが、タッチの不揃い感につながります。
ハンマーストップが揃っていることは、音質にもタッチにも大切、ということなんですね。

実際に、アクションを引き出して、やってみると、確かに、しっかりと、「コツッ」と指に感じられます。
打鍵して、鍵盤がいちばん底についた、つまり、鍵盤が下のパンチングクロスに当たった、その瞬間と、ハンマーが弦をたたく瞬間が、ほぼ同時なのだそうです。
その一瞬あとに、ハンマーが落ちてきて、バックチェックに受け止められます。
つまり、この手応えは、打鍵したほんの一瞬あとに返ってくる、ということになります。

ピアニストがばーん!と、力強い和音を打鍵したとき、ピアノから、その手応えを感じて、ああ、自分はピアノを鳴らしている、という充実感を得られるのは、この、バックチェックの受け止めの手応えを感じるからなのだそうです。…ううん、これは、何とも深い…。
ピアノは、音だけでなく、ちゃんと、そんな手応えを、ピアニストの指に返しているんですね。

打鍵したあとの脱力が大切、というのは、よくよく言われますが、脱力できていないと、こんな繊細な「ピアノからのお返事」を指で感じることなんて、到底できない、ってことですねぇ。
ピアノが弾き手にちゃんと返してくれているのに、そんなピアノの律儀な振る舞いに、何十年も無頓着だった自分が何とも残念。
いまさらだけど、これから、感じて弾けるようになるかしら。

C3Xはどの音もすっきりと晴れやかに響くようになりました。
C2CPも素直に音が伸びていきます。いつもは安定していたC2CPが今年はちょっと湿度の影響を受けていたようでしたが、きちんと調整していただきました。これで、2台での演奏もさらに気持ちよく合わせていただけます。

らぼポルカのそれぞれのピアノの響きと弾き心地を、どうぞ、味わっていただけたらと思います。
みなさまのご利用をお待ちいたしております。


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